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2021.09.17
コロナワクチン接種について
今回は新型コロナウイルスワクチン接種について、お話ししたいと思います。
沖縄を含め全国的に大きな感染拡大となったコロナ第5波も、ようやく収束の方向に向かいつつある今日この頃ですが、感染者が減少した大きな要因の一つがワクチン接種の進展であることは、まず間違いないと思います。
誤解を与えることがないよう先にお伝えしますが、私自身のワクチン接種に対する考え方は、各個人の『意思尊重派』です (最近はワクチン賛成派・反対派・慎重派・・・などよく巷で耳にしますので、あえて○○派とつけてみました)。
もちろん、私自身は医療従事者として早々にワクチン接種を受けましたし、診療の中でも日々多くの方にワクチン接種を実施しています (R3.9.17現在、3,895回のワクチン接種を実施)。ワクチン接種の対象となる多くの方が接種すれば、感染収束までの期間も早まるでしょうし、コロナ感染によって重症化したり、命を失う方が減ることは間違いないでしょう。健康な若年者であっても重症化リスクは低いものの、コロナ罹患後の後遺症が続く方も少なくない (当院で診断した126名の後遺症調査でも2割以上の方に味覚嗅覚障害や倦怠感など1か月以上続く後遺症あり)ため、ワクチン接種を選択する意義は小さくないと考えます。
ただ、各個人がワクチン接種を受けるかどうかはあくまでも本人の自由意思で選択するものだ、と私は思います。若年者であっても、両親とワクチン接種のメリット・デメリットについてしっかり話し合い、本人が納得したうえで接種を受けることが最も大切です。そのうえで大事なことは、SNSやメディアなどさまざまな情報の中から、適切な情報をしっかり選別し、正しく理解し、冷静に考えたうえで、最後は自由意思で選択する。このプロセスがとても重要なことだと感じています。
では、『適切な情報』をどのように収集すればよいか?ということですが、私自身がお勧めするいくつかの情報サイトを紹介します。基本的に公的な機関が情報発信しているサイトでは、情報の元となる論文や統計データの引用先が記載されていることが多く、信頼性が高いと考えます。また、一つのサイトからの情報だけで判断したり、偏った主張をしている『専門家』や『大学教授』などの肩書にとらわれるのではなく、なるべく複数の情報源からの収集をお勧めします。
<参考になる情報サイト>
① 新型コロナワクチンQ&A|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
⇒厚生労働省HP内にある、一般の方でもわかりやすいサイトです。
② こびナビ - COV-Navi (covnavi.jp)
⇒コロナワクチンに対する正確な情報発信を目的に、コロナ診療に携わる医師の有志が立ち上げたサイトです。ワクチンへの不安・疑問、誤情報への対処法など動画でわかりやすく解説している、注目のお勧めサイトです♪
③ 新型コロナワクチン~子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方~|公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY (jpeds.or.jp)
⇒日本小児科学会からの子どもたちへのワクチン接種に対する提言です。
④ 『新型コロナウイルスワクチン接種後の急性心筋炎と急性心膜炎に関する日本循環器学会の声明』を公開しました。 | 一般社団法人 日本循環器学会 (j-circ.or.jp)
⇒コロナワクチン接種後まれに起こる心筋炎に対する専門医団体の声明文です。
ワクチン接種を検討することも大切ですが、感染対策を継続することはそれ以上に大事なことだ、と私は思います。ご存知の通り、ワクチン接種は12歳未満の子どもたちは対象外ですし、さまざまな理由でワクチン接種ができない方や接種したくない方もいます。また最近は、ワクチン接種を終えた方でもコロナウイルスに感染する(ブレイクスルー感染)ことも分かってきましたので、ワクチン接種が済んだ方も、接種していない方も一定の感染対策が必要であることに変わりはありません。換気やマスク飲食、手洗い・手指消毒、3密回避など、誰もが知っている、誰もができる感染対策を、毎日地道に継続していくことが求められています。
一日も早いコロナ収束に向けて、『みんなで、みんなの健康と命を守る』ために、ワクチン接種の検討と感染対策の継続をよろしくお願いします。
最後に、当院で実施しているワクチン接種を利用した子ども支援プロジェクトがR3.8.4沖縄タイムス紙面に掲載されましたので、ご興味のある方はぜひご覧ください♪
ワクチン1回につき100円を寄付 2代目院長が始めた沖縄の子どもたちへの支援 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス (okinawatimes.co.jp)
追記:令和3年9月15日に沖縄県内の小児科医の多くが所属する3団体が、12歳以上の子どもたちのコロナワクチン接種を推奨する共同提言を発表しました。子どもたちの健康を第一に考える小児科医が、ワクチン接種のメリット・デメリットを考慮したうえで、ワクチン接種を推奨する公式見解を発表したことに大きな意義があると考えます(沖縄県小児の新型コロナウイルス感染症 資料 - 沖縄県 小児科医会 (okiped.net))。
当院でもR3.9/17現在、ワクチン接種を希望する12-18歳の子どもたち68名にワクチン接種を実施しました。接種時に予想される副反応について説明を行うことと同時に、接種後に生じた副反応について個別のアンケート調査も実施しており、子どもたちがなるべく安心して接種できる環境づくりに注力しています。
また土曜午後はワクチン接種専用外来を実施しており、9/17現在10月以降の予約枠に相当数の空きがありますので、もしお近くに接種希望の方がいましたら、大人・子どもに関わらず当院のコロナワクチン接種Web予約を、ぜひご活用ください。
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